京都市 景観・まちづくりセンターからのお知らせ 159号

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『良質で長寿命の土壁の家を造る』建築実務者向け講習会

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 地球温暖化が世界的に危惧されている中で今後の日本の住まいのあり方を長
期的・総合的視点から考えた場合、千三百年の歴史をもつ竹小舞下地土壁の住
まいに大きな示唆が含まれていると考えます。しかし、自然材料の品質管理の
難しさ、法令上の耐震性の評価の低さ、工期の長さ、コスト、情報不足等を背
景に土壁を使いにくい状況にあります。
 そのため、平成24・25年度に開催した土壁再生シリーズ公開研究会の成果
をふまえて、京左官の伝統技能と実験等による科学的知見を統合した、建築実
務者向け京町家の土壁設計・施工・維持管理マニュアルを整備しました。
 本講習会では、同マニュアルをテキストとして、京都に膨大に残る既存京町
家を良質で長寿命の住まいとして適切に保全・再生するための土壁の設計・施
工・維持管理の要点をわかりやすく解説します。なお、同マニュアルは各地の
伝統的な土壁の住まいにも役立つものと考えます。お気軽にご参加下さい。

講師:京都左官協同組合 佐藤ひろゆき 他、
   KARTH土壁研究チーム 田村佳英 、武田眞理子
      伊庭千恵美(京都大学助教)

日時:平成27 年9 月19 日(土)13:00〜17:00(開場12:30)

■プログラム
1.京都の土壁文化の魅力とは
 ★ 都(みやこ)に求められた美しさと洗練された高度な技の追求の歴史
2.土壁の材料・工法―良質で長寿命の土壁を造るための伝統技能と創意工夫
 ★200〜300 年程度の耐久性をもつ荒壁
 ★既設土壁に塗り重ねてリフォーム・補修&再使用可能な壁土
 ★京都の土壁の耐力の高さの要因
 ★軸組と竹小舞下地と土壁を一体で考える
3.土壁の住まいの設計―土壁の材料・工法の特性を活かす
 ★住まいのライフサイクル(住宅の建設段階から解体・廃棄段階まで)の中
  で土壁の優れた多機能性を活かす
  ・地球環境負荷を減らし、居住性、防火・耐震性、耐久性を共に高める
 ★部位別設計―土壁・漆喰仕上げの外壁の雨対策 他
 ★コストと工期の工夫 
4.維持管理
 ★主な劣化の原因と対策
5.被災時の対処の仕方―地震被災時、水害時
 ★剥落した壁土も使って適切に補修・補強すれば再使用できる場合が多い
質疑応答

場所:ルビノ京都堀川
   (京都市上京区東堀川通下長者町下ル、TEL075-432-6161)
   市バス…JR 京都駅から9 又は50番、「堀川下長者町」下車、東側すぐ
   または地下鉄烏丸線「丸太町駅」下車、2 番出口より徒歩約15 分
   ※できる限り、公共交通機関でご来館ください。

費用:1000 円(土壁マニュアル付)

定員:70 名(参加申込先着順。定員になり次第締切。)

申込方法:
 お名前、所属、電話・FAX番号、メールアドレスを明記の上、下記問合せ
 先に9 月12 日(土)までにFAX又はメール、電話でお申込み下さい。
 申込時点で参加受理とさせて頂きます。

申込先・問合せ先:
 NPO 法人 関西木造住文化研究会(略称KARTH:カース)
 TEL 075-411-2730 悠計画研究所内
 FAX 075-411-2725
 E-mail info@karth.sakura.ne.jp  http://karth.org/

主催 京都左官協同組合、NPO 法人 関西木造住文化研究会


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発行元:公益財団法人京都市景観・まちづくりセンター
住 所:京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83番地の1
    「ひと・まち交流館 京都」地下1階
電 話:075-354-8701
FAX:075-354-8704
E-mail:machi.info@hitomachi-kyoto.jp
ホームページ: http://machi.hitomachi-kyoto.jp
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